木材の端材から高級家具、布地の切れ端からファッションアイテム、金属のくずからアート作品など、廃材がアップサイクルされるケースは多々あります。しかし、生産がある限り、工場からは日々大量に廃材が排出されます。その廃材を大量に、安定的に製品化できる仕組みが無ければ、真のサーキュラーエコノミーは実現できません。
大量の廃棄物が再活用されている事例をご紹介します。
■建築資材として
建築現場で大量に排出されるコンクリートやレンガの廃材が、アップサイクルを通じて新しい建築資材として再活用されています。廃材を細かく砕いて、リサイクルアグリゲート(再生骨材)として新しいコンクリート製品や道路の基礎材料となっています。
■プラスチック廃材から新しい資材へ
工業生産過程で大量に排出されるプラスチック廃材を粉砕して再加工し、新しいプラスチックパレットや建築資材(例えば、デッキ材やフェンス材)として使用されています。
■繊維廃材から断熱材へ
衣料品製造過程で発生する繊維廃材を細かく裁断し、圧縮して断熱パネルを製造します。この断熱材は、住宅や商業ビルの断熱性能を向上させるために使用され、エネルギー効率の向上にも寄与します。
■ガラス廃材から再生ガラス製品へ
ガラス製造過程で発生するガラスの破片がを溶解して新しいガラス製品を製造します。これには、ガラス瓶、窓ガラス、建築用ガラスブロックなどが含まれます。再生ガラスはエネルギー消費を抑えながら新しい製品を作るための重要な資材となります。